3次元型非線形誘電率顕微鏡

面内方向の分極分布の計測が可能です。

通常のSNDMでは、交番電界と同方向の容量変化(ε333に対応)を検出し、深さ方向の分極の向きを計測します。一方,面内方向分極計測では、水平方向に交番電界を印加しそれと直交方向の容量変化(ε311に対応)を検出します。このようにすることで分極が面内でどちらを向いているかが分かります。

回転電界を用いた面内方向分極計測

面内方向分極計測における交番電界として、4つの電極にそれぞれ90゜位相のずれた電圧を印加し角周波数ωpで回転する回転電界を用います。試料面内方向に回転電界を印加すると,容量変化は電界方向と分極の向きが平行のとき最大,直交するとき最小となり、角周波数ωpで周期的に変化します。これをロックインアンプで同期検波することで,位相の情報を直接分極の向きとして得ることができます。

回転電界を用いた計測例

こちらは周期分極反転LiNbO3に回転電界を印加して面内方向分極分布を計測したものです。試料を90゜回転させるに伴い,面内の分極の向きも約90゜回転していることが分かります。